医療用ウィッグの寿命を長持ちさせるコツは?NG行動や対処法を紹介
医療用ウィッグは、大切に使えば長持ちしますが、手入れを怠ると半年で傷みが多く出たり、土台のネットが破れてしまい、使えなくなってしまうことがあります。
医療用ウィッグを長持ちさせたいとお考えだと思います。良かれと思っていた行動がNGだったり、もう寿命だと思っているウィッグがまだ使えたりなど、予備知識を持っていれば、医療用ウィッグを長く使うことができます。
医療ウィッグの寿命は半年から2年
医療用ウィッグの寿命は、一般的に半年から2年といわれています。
使用頻度やお手入れによって、医療用ウィッグの寿命は、大きく異なります。医療用ウィッグは消耗品です。劣化しやすい部分があるため、正しいケアが重要です。
●髪質
●ネット部分
●人工肌部分
上記のなかで、とくに医療用ウィッグが使えなくなってしまう劣化が髪質です。
髪の先がざらついたり、パサつきが出てくると傷んできている証拠です。オシャレウィッグとは異なり、医療用ウィッグは自然なヘアスタイルや、フィット感を重視しているため、決して安い買い物ではありません。日頃のケアを怠ると、半年程度で使えなくなってしまうこともあります。つまり、買い替えによる自己負担額も大きくなっていくのです。
がん治療などの医療費もかさむなか、少しでも自己負担を軽減させるためには、医療用ウィッグを長持ちさせることが大切です。
医療用ウィッグを長持ちさせるコツ
医療用ウィッグを長持ちさせるためには、日々のケアが欠かせません。適切なケアを心掛けていれば、半年の寿命が2年に延びることもあります。どのようなケアが必要なのか、確認しましょう。間違ったケアは、医療用ウィッグの寿命を縮めてしまいます。
専用のシャンプーでお手入れ
医療用ウィッグを洗う場合は、専用のシャンプーとトリートメントをご使用ください。通常のシャンプーでも洗えますが、髪の栄養分などが配合されているため、医療用ウィッグには適していません。医療用ウィッを普通のシャンプーで洗うと、汚れがつきやすかったり、傷みや縮れが出やすくなることもあります。
人毛や人工毛など、医療ウィッグの素材にあった洗い方もあるので、洗い方も確認しておくとよいでしょう。静電気防止のミストや椿オイルなども効果的で、医療用ウィッグを長持ちさせたい人におすすめです。
医療用ウィッグを2つ使用する
医療用ウィッグを2つ購入し、毎日交互に使うことで、ウィッグが長持ちします。2つを交互に使用すると、それぞれが連続使用の頻度を減らすことができ、休ませることができます。医療用ウィッグを休ませながら使用することで、髪質やスタイルの維持が期待でき、傷みもでにくくなります。
靴も2足を交互に使うと長持ちするというのと、同じだと考えると良いでしょう。
髪が傷み、メンテナンスの為に店舗にウィッグを送るときの事を考えても、代わりがあると安心です。
寿命を短くするNG行動とは
医療用ウィッグは、ある行動が原因で、寿命を短くしてしまうケースがあります。日頃のケアだと思っていたことが、実はNG行動だった場合、何度新しい医療用ウィッグを購入しても、長持ちさせられません。
はじめての医療用ウィッグでケア方法を悩んでいる人だけでなく、すでにウィッグを使用している人も、ケア方法が適切なのかどうかを確認する意味でも、どんなことがNG行動なのか確認しましょう。
ドライヤーの使用頻度が多い
高熱は、医療用ウィッグの毛質に、大きなダメージを与えます。人毛100%のウィッグはドライヤーの使用が可能ですが、短時間での使用を心掛けてください。
ドライヤーの熱は、人口毛を使っている医療用ウィッグの繊維を変形させてしまう恐れがあり、寿命を短くさせてしまう可能性が高くなります。医療用ウィッグのシャンプー後に乾かすときは、ウィッグスタンドを使い、軽くブラッシングしたあとは、室内で自然乾燥させることがおすすめです。
好みのシャンプーを利用
いつも使用するウィッグは、「自分の好みの匂いにしたい」という気持ちもあるでしょう。
しかし、市販されているシャンプーは、洗浄力が強く医療用ウィッグにダメージを与えてしまいます。香りを楽しみたい時だけ、お気に入りのシャンプーを使うことも可能です。
ウィッグの寿命を延ばし、長持ちさせたいなら、医療用ウィッグ専用シャンプーの使用をおすすめします。
無理なブラッシング
ヘアスタイルや、絡まりを直したいとき、無理なブラッシングをすると摩擦で静電気が発生してしまい、医療用ウィッグにダメージを与えます。自分の髪なら問題のないブラッシングの仕方でも、ウィッグの髪質には、傷みの原因となってしまうのです。
医療用ウィッグのケアでは、とかす部分がプラスチックのブラシや無理なブラッシングは避け、とかす部分が金属製のウィッグ専用ブラシで、優しく丁寧なブラッシングをこころがけましょう。ただし、巻き髪などヘアスタイルが整えられた医療用ウィッグは、ブラッシングで形が崩れてしまう可能性があります。
ブラシを使うよりも、手ぐしで整えたほうが、スタイリングが長持ちするケースもあります。
医療用ウィッグが傷んだと感じたときの対処法
医療用ウィッグが傷んだときは、主に以下のような症状があらわれます。
●毛先がパサつく
●毛先がチリチリになる
●毛が絡まる
毎日丁寧にケアしていても、毛先の傷みは出てきてしまいます。傷んでしまった毛先は、シャンプーをしただけでは、真っすぐにもどりません。ダメージが酷くなる前に、早めのケアが大切です。
医療ウィッグ専用のケア商品を使用する
医療用ウィッグは、専用のケア用品を使ってお手入れするようにしてください。毛先が傷みにくくなる効果があります。専用のシャンプーやトリートメントが販売されており、自宅で簡単にウィッグのケアが可能です。医療用ウィッグご使用前に、静電気防止ミストを使い、静電気をおきにくくすることで、毛先が傷みにくくなります。
専門店にメンテナンスを依頼する
医療用ウィッには、人毛や人工毛など種類によって、メンテナンス方法が異なります。
専用のケア商品を使って手入れをしても、毛先の傷みやパサつきはでてきてしまいます。ダメージが酷くなるまえに、専門店や購入した店舗にメンテナンスを依頼してください。医療用ウィッグの専門店なら、専用道具で、ウィッグの傷み具合に合わせて適切な処置をしてくれます。
また、適切なケア方法も教えてくれるので、結果的に医療用ウィッグを長持ちさせられるので、ぜひ相談してみてください。
医療用ウィッグは手入れによって大きく寿命が延びる
医療用ウィッグは、定期的なケアを続けることで、寿命が大きく変わります。ケアを怠れば半年のところ、毎日のケアで2年の寿命になれば、ウィッグの購入費用は大きく軽減できます。
ただし、医療用ウィッグや毛質に合った、適正なケア方法が大切です。良かれと思っていたケアや使用方法が、NG行動となってしまう可能性もあります。
もし、手入れの方法で悩んだときは、無理に修復しようとせず、医療用ウィッグ専門店に相談することも、ウィッグの寿命を長持ちさせるコツだといえるでしょう。