外見の欠損を補うためのエピテーゼと医療用ウィッグ
社会生活を行なううえで外見は重要な要素でもある
外見はわたしたちの生活にどのような影響を与えているでしょうか。人間はその知覚の大部分を資格によって賄っていると言われています。第一印象など、多くの面でわたしたちは人を外見で判断しているのです。
親しい人であれば、外見にとらわれず、その人がどんな人であるか判断することができます。しかし、初めて会った場合やそこまで付き合いが長くない人に対して抱く印象についてはある程度外見による判断をしてしまうことがあります。しっかりと真面目そうな外見をしている人と一見ちゃらんぽらんに見える格好をしている人では前者の人を信頼する人がほとんどでしょう。
全ての人がそうとは限りませんが、少なからずそうした面があることは確かでしょう。
身体などの一部の欠損はそれだけでハンディキャップになることも
様々な病気の被害として、身体的に不自由が発生することや苦痛が発生することなどもありますが、病気による悪影響はそれだけではありません。外見的な影響も患者さんを苦しめるひとつの被害にもなり得ます。病気のなかには容貌が変化してしまうものもあります。例えば何らかの疾患により、身体の欠損が出てしまうことです。
患者本人としてもそうした喪失感というのは非常に大きなものです。また、周りの目というものもひとつの患者さんを苦しめる要素のひとつとなり得ます。それが同情的なものであっても、また忌避の目であっても、明らかに健康的な状態とは異なる反応というのは少なからず自身が病気であるということを少なからず自覚させられることになります。また、そうした目を避けたいという心理によって、健常の時と比較する外出しづらくなるのもひとつの病気の被害でもあるでしょう。
アピアランスケアで傷病による外見の欠損をなくす
近年ではそうした被害をケアするためアピアランスケアというものも注目されています。単純に病気そのもののケアだけを行うのではなく、その症状によって起こりうる他の害をケアしていこうと言うものです。
アピアランスとは外見のことを意味しています。アピアランスケアとは病気によって起こる外見の変化をケアすることです。病気によって欠損した部位を限りなくもとの状態に近い外見のものを身に付けることによって病気に罹患する前と変わらぬ生活を送ることができるのです。
エピテーゼや医療用ウィッグの利用
その方法としては人工の四肢や五指、乳房やウィッグなどさまざまなものがあります。皮膚にあたるものはゴムやシリコンを用いて限りなく本当の本物に近いものを作り上げることができます。このように外観を保管するために作られたものはエピテーゼと呼ばれます。
一方医療用のウィッグは脱毛症などの病気やがん治療時の脱毛、やけどや外傷などによる脱毛などに対して使用されるものです。近年ではその価格も現実的に購入可能になってきています。