通常のウィッグと医療用ウィッグの違い
医療用ウィッグは、通常のウィッグとして用いるものとは異なります。医療用ウィッグは抗がん剤治療や何らかの脱毛症などで毛髪にトラブルを抱えている方のために開発されたものです。そのため、通常のウィッグと作りが異なります。
ファッションウィッグや部分ウィッグの場合、毛髪があることを前提に作られているため、少しサイズが大きいことや通気性などの面で医療用ウィッグよりも簡易的な作りになっています。それに対して、医療用ウィッグは直接頭皮に装着する前提で作られているため、頭皮や毛根など敏感な場所に刺激を与えにくいように作られています。また頭の形に違和感が出ないよう頭の形にピッタリと合うようにできています。
医療用ウィッグの特徴はどんな点か
またそうした密着した作りをしていることから通常のウィッグと同じような素材では感染症などのトラブルが発生する可能性があります。しかし医療用ウィッグはそうしたトラブルを予防するために特別な素材で作られています。
医療用ウィッグは外観的にも通常のウィッグとは異なり、頭皮から直接髪の毛が生えているように見えるように作られています。髪色や植毛するベースの色もできるだけ自然な皮膚に見えるように作られています。
髪の毛が生えてきたときにより影響が少ないような作りになっている
医療用ウィッグを利用するケースとして多いのが、抗がん剤治療を行っているときに細胞分裂が抑制されたため頭髪が抜けてしまったというものです。この場合には髪の毛が元通りになるまで長い期間を要します。髪の毛がもとに戻るまでウィッグを着用することになりますが、ウィッグによって頭皮や毛根にダメージを与えるようなことがあってはいけません。そのため、植毛されているゴム質の人工肌やネット部分には汗に強く刺激の少ない素材が利用されています。
外見的にも自信を持って人前に出られるように
また医療用ウィッグは外側から見ても違和感のない外観である必要もあります。通常のウィッグよりも精巧に生え際や
肌、つむじなどが作られています。そのため自信を持って人前に出ることができるようになるのです。
また髪の毛にトラブルを抱えた状態で人前に出ることは非常にストレスフルなことでもあります。しかし、より自然に見える作りや長期間の使用に耐えうる医療用ウィッグを利用することでより外出を促し、治療が完了するまでの心のケアにもなるのです。