抗がん剤

抗がん剤治療を行うときに

なぜ抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けるのか

抗がん剤治療薬は、がんの治療を行なうときに投与する薬です。現在のがん治療の薬というのは、細胞分裂を抑制させる薬です。もちろんがん細胞の抑制だけを行なうことは現時点ではできていません。そのため抗がん剤を投与すると体のほかの箇所も同様に細胞分裂を抑制することになります。
特にその傾向が顕著に現われるのは毛髪です。毛髪は体の細胞の中では非常に活発に細胞分裂が行なわれる箇所です。通常毛髪は内側から押し出されて伸びていき、一ヶ月で約1センチの成長を見せます。また抜け替わりの周期があり、ある期間が経過すると自然と抜け落ちていきます。細胞が分裂して毛髪が伸びるスピードが遅くなれば、抜け替わりのスピードのほうが早くなってしまい、結果として毛髪が抜け落ちるという状況になるのです。

外見が変わってしまうことで生活に変化がでてしまうことも

社会生活を営む際に外見というものは非常に大切なひとつのシグナルとなります。ジェンダー論などの話になるかもしれませんが、一般的にわたしたちは髪型や服装、その他の要素によって人を見分けています。人間は外見ではない、という人もいるかもしれませんが、人が視覚情報によって多くを判断している以上、外見と言うのは重要な要素のひとつとなりうるのです。
抗がん剤治療をしているときに毛髪が抜け落ちてしまうということは、それだけで通常の社会生活を営むのに支障をきたす可能性もあります。また、そうした外見の変化というのは本人の精神的にも非常に大きな影響を及ぼす可能性があるでしょう。

傷病による頭髪の抜け毛を隠す医療用ウィッグ

医療用ウィッグというのはそうしたがん治療の際や頭部への負傷を負った際に、その毛髪の欠損を隠すために身に付けるものです。通常のウィッグとは異なる点は、それがウィッグであることが分からないように精巧なつくりをしていなければならないという点、そして頭髪の上に身に付けるのではなく直接頭皮の上に身に付けるという点があります。 医療用ウィッグはファッションなどで使うウィッグよりも遥かに通常の毛髪に近いものでなければならず、またがん治療や負傷などによって痛んでいる頭皮に長時間装着しうるものでなければならないのです。

医療用ウィッグの優れている点は

医療用ウィッグはつむじや毛先など、ウィッグと気づかれやすい部分も成功に作られています。長時間・長期間の使用にも耐えられるよう、地肌に優しい素材が使われており頭皮ストレスを与えることがありません。また髪の毛の増減に耐えられるよう調節が可能になっています。
医療用ウィッグは抗がん剤治療を始めてから、治療が終了し毛髪が生え揃うまでの期間使用することになります。脱毛前にウィッグ探しをしておき、治療の前後で変化がないよう、早めの用意をしておくことが大切です。

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